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これは「クレヨンしんちゃん映画」ではなく「野原ひろし映画」だ!『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』

 

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いやー、良かった!

久しぶりにクレヨンしんちゃんの映画を見ました。

こんなに楽しめるとは思っていなかったので、とても嬉しい気持ちです。

 

調べてみると、クレヨンしんちゃんの映画は全部で25作あるようですが、僕が観ているのは6作品だけでした。

名作と言われている『オトナ帝国の逆襲』『戦国大合戦』あたりは観ていましたが、今回観た『逆襲のロボとーちゃん』、これまで観た作品の中で一番好きなクレヨンしんちゃん映画になりました。

 

と、いうよりこの作品「クレヨンしんちゃん映画」ではなく、「野原ひろし映画」だと思いました。

というのも、この映画で言及されるのは「あるべき父親像」なんですね。

作中の敵役の行動原理がテーマを端的に表しています。「とにかく強く、家父長的な態度が、あるべき父親像だ」といのが敵の言い分なんですね。

これ、ひどい言い分だと思うかもしれませんが、普遍的な考えでもあると思います。現に日本でもそういう時代がありました。ただ、こういう考えが良くないのは「弱者を力で押さえつける」ようになるからですよね。

 

一方、ロボとーちゃんがその真逆で、彼は常に「家族を守るのが父親だ」といって行動するのです。家族のための文字通り自己犠牲。対比がある分、すごく泣けます。最後の展開はロボとーちゃんの風体もあってさながら『ターミネーター2』のようでした。

あと、敵役にも同情的な作りになっているところがいいバランスでしたね。

 

子供も大人も万人が楽しめる、エンターテインメント作品でありながら、説教臭くなく深いテーマを織り込んだ素晴らしい作品だと思います。

 

 

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