地球儀

映画を紹介します

『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』

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さて、魅力的な予告編に惹かれ、観てまいりました。

ただ、予告編が良かっただけに、観る前からの懸念がありました。

 

・clown(ピエロ)の風貌を完全に明かしていたこと。

・びっくりさせるだけの演出が多いのではという懸念。

 

この二点の懸念は当たっていて、びっくり箱が連続するような映画でした。序盤に少年たちがそれぞれピエロと出会ってしまう所は、だんだんイライラしましたし、あまりに連続して見せられるので、笑ってしまいました。

 

トラウマや恐怖を抱える少年たちが、それらを乗り越え成長するというストーリーは同じスティーブン・キング原作『スタンド・バイ・ミー』などでも見られる多くの人にとってたまらなく好まれるものでしょう。

本作の本質的な部分はこちらです。

 

特に印象的なのが、唯一の女の子べバリー。

彼女が浴室で、洗面台から逆噴射する大量の血にまみれるシーンがこの映画で最も印象に残りました。これは、かなり分かりやすく”生理”のメタファー。

これまたスティーブン・キング原作の『キャリー』の血まみれシーンを思い出しました。

 

 

最後に疑問点。

本作の舞台の田舎町が「呪われた町だ」と劇中で明かされるのですが、これは結局どうなったのでしょう。いや、こういった地方都市の業の深さといったものは大好物なのですが、、。少年たちの成長ストーリーであれば、この設定がなぜ必要なのか気になりました。